勝訴率わずか20%の戦場へ——新連載「リーガルドック」始動

医療過誤訴訟という、民事訴訟のなかでも屈指の難しさを誇る領域に挑む弁護士の姿を描いた新連載マンガが動き出した。桐島由紀によるコミカライズ「リーガルドック 医療弁護士アラタの証明」が、本日5月25日発売の月刊コミックゼノン7月号(コアミックス)にて第1話を掲載し、連載をスタートさせた。

原作は五十嵐律人が手がけ、医療訴訟の監修には鈴木孝昭が参加。法律描写のリアリティを担保する布陣が整えられており、単なる法廷エンターテインメントにとどまらない作品を目指していることが伺える。

「医療過誤」という最難関フィールドを選んだ理由

医療過誤訴訟は、勝訴率が約20%とも言われる民事訴訟のなかでも特に困難な分野だ。医学的な専門知識が必要なうえ、証拠となるカルテや診療記録の解釈をめぐって医療側と争うことになるため、弁護士にとっても一筋縄ではいかない領域として知られている。本作の主人公・アラタは、そんな茨の道を専門フィールドに選んだ弁護士として描かれる。

原作者の五十嵐律人は、法律を題材にした作品で注目を集めてきた書き手だ。緻密な法律考証と人間ドラマを組み合わせる筆致には定評があり、今回の医療×法廷というテーマとの相性は高いと見られる。さらに医療訴訟専門の監修・鈴木孝昭が加わることで、現実の訴訟実務に即した描写が期待できる。

作品を知らない読者へ——どんなマンガなのか

「リーガルドック 医療弁護士アラタの証明」は、医療事故の被害者やその家族のために闘う弁護士・アラタを主人公とした法廷マンガ。勝訴率の低さゆえに多くの弁護士が敬遠するジャンルに、あえて身を置く主人公の動機と、そこに潜む医療現場の闇や人間模様が物語の軸になるとみられる。

コミカライズを担当する桐島由紀は、繊細な心理描写と読みやすいコマ運びに強みを持つ作家。専門的な題材を一般読者にも届けやすく翻訳できる力量は、本作のような硬派な題材と好相性だ。

月刊コミックゼノンはこれまでも社会派・ハードボイルド系の作品を積極的に掲載してきた雑誌であり、「リーガルドック」のような骨太なリーガルドラマはラインナップとして自然な選択とも言える。

今後、アラタがどんな事件と向き合い、20%という壁をどう乗り越えていくのか——連載の行方とともに、単行本化や映像化といった展開にも注目が集まりそうだ。