行き倒れの妖精を拾ったら、飲んだくれだった
物語の主人公は、皇城家の次期当主として育てられたしっかり者のお嬢様・世莉。ある日、道端で行き倒れていた女性を助けて介抱したところ、目覚めた彼女は突然、妖精の姿に変身してしまう。
彼女の名前はみあ。魔法少女の元パートナーを務めた妖精で、なんと年齢は200歳。そして最大の問題は、彼女のエネルギー源がアルコールだという点だ。お酒が切れると人間の姿を保てなくなってしまうというみあに、世莉は当然ながら困惑する。しかし皇城家に代々伝わる家訓に従い、ふたりは同居することになってしまう。
きらら系で描かれる、異色の"でこぼこ"同居コメディ
作者の柏崎うやが手がける本作は、「しっかり者だけどまだまだ子供」な世莉と、「年齢は200歳なのに飲んだくれ」というみあという、対照的なふたりの掛け合いが軸になる作品だ。魔法少女の元相棒という設定が匂わせる過去の物語や、妖精と人間の文化ギャップなど、日常コメディの枠に収まらない奥行きも期待できる。
まんがタイムきららキャラットはゆるやかな日常系作品を得意とするレーベルだが、今作は「妖精」「魔法少女」「名家の令嬢」といった要素を組み合わせた、やや異色の作品といえる。飲んだくれという人間くさいキャラクターが妖精という非日常的な存在に宿っているギャップは、読み切りではなく連載を通じて丁寧に掘り下げられてこそ面白くなるタイプの設定だろう。
今後の展開として、みあが元パートナーとしていた魔法少女との関係や、なぜ行き倒れていたのかといった背景が明かされていくかどうかも、読み続ける動機になりそうだ。第1話が掲載されたまんがタイムきららキャラット7月号は現在発売中。次号以降の展開に注目したい。