日野日出志の原作を全編AIで映像化
本作は、ホラーマンガの鬼才・日野日出志の原作をもとに制作された映画作品。その最大の特徴は、映像のすべてにAI技術を使用しているという点にある。公開された予告映像には、腐敗した肉体を持つグロテスクな男の姿が映し出されており、日野作品ならではの悪夢的なビジュアルが再現されている。
日野日出志といえば、「地獄の子守唄」「蔵六の奇病」など、人体の崩壊や狂気をテーマにした濃密なホラーマンガで知られるレジェンド作家だ。その独特すぎるタッチは長年にわたってコアなファンを獲得しており、今回の映画化はそのファンにとって長年の悲願ともいえる。
AI映像化という試みが持つ意味
今回の映画化において注目すべきは、全編AI制作という手法の選択だ。日野日出志の作品は、そのグロテスクかつ独特すぎる画風から、実写化や通常のアニメ化が極めて難しいとされてきた。逆説的ではあるが、AIという最新技術こそが、この「映像化不可能」とも言われてきた世界観を形にする突破口になった可能性がある。
一方で、全編AI制作という点については賛否が分かれることも予想される。原作ファンからすれば、日野作品の核心にある「人間の手が生み出す歪さ」がAIで表現しきれるのかという疑問は当然生まれるだろう。予告映像の反応を見る限り、その再現度については公開後に大きな議論を呼びそうだ。
映画「怪奇!死肉の男」は7月24日より順次公開。AI×日野ホラーという前代未聞の組み合わせが、どのような化学反応を起こすのか、続報に注目したい。