令和に帰ってきた侵略者(サボり常習犯)

今回公開されたのは、「新劇場版☆ケロロ軍曹 復活して速攻地球滅亡の危機であります!」の冒頭映像。タイトルに「復活」と「速攻」という威勢のいい言葉が並ぶ一方で、サブタイトルにしっかり「危機であります!」と付いているあたりに、このシリーズらしいユーモアが滲み出ている。

映像では過去の劇場版シリーズで使用された映像が数多く盛り込まれており、長年のファンには懐かしさを呼び起こす内容となっている。ケロロたちの歴史を振り返りながら、新作への橋渡しをする構成は、シリーズを知らない新規層にも「こういう作品なんだ」と伝わりやすい親切な作りだ。

「ケロロ軍曹」とはどんな作品か

吉崎観音によるマンガが原作の「ケロロ軍曹」は、地球征服のために派遣されたカエル型宇宙人・ケロロ軍曹を主人公にしたSFコメディ。ところが地球に潜伏中に正体がバレてしまい、部下たちにも置き去りにされたケロロは、日向家の居候として家事をこなしながら暗い地下室で暮らすことになる。

侵略任務はそっちのけでガンプラ製作に没頭するケロロの姿は、放送当時から「侵略する気あるの?」と視聴者に愛されてきた。TVアニメは全358話という長期シリーズとなり、劇場版も複数制作されるなど、2000年代を代表するアニメ作品のひとつとして確固たる地位を築いている。

「復活」という言葉が持つ重み

本作のタイトルにある「復活」という一語は、単なる演出上の言葉ではない。TVアニメ版が2011年に終了してから10年以上が経過しており、劇場版という形とはいえ、ケロロたちが新たな映像作品として帰ってくること自体がファンにとっては感慨深い出来事だ。

冒頭映像で過去作の映像を丁寧に振り返る構成にしたのも、単なるノスタルジー演出ではなく、「あの頃のケロロを知っている人も、知らない人も一緒に楽しんでほしい」というメッセージに見える。令和になってもガンプラを愛し侵略をサボり続けるケロロが、果たして「速攻地球滅亡の危機」をどう乗り越える(あるいはどう回避する)のか、続報に注目したい。